カタヲモイ、解消シマス。
もっとも僕には、
ただの人間の小娘って風にしか感じないけど。
「なにをそんなに焦ってるの?」
「え……」
「今すぐ両想いになりたい理由でもあるみたいだけど」
「それは……リョウの……、彼の誕生日が一週間後だから」
なるほどね。
「一緒に祝いたい?」
「うん。できるものなら昔みたいに、うちでケーキが食べたい。でも、中学の頃からリョウは誕生日を他の女の子と祝うようになった。彼女を優先させるようになったの。まあ……当たり前だよね。幼なじみと恋人じゃ重さが違う」
「君。男性経験は?」
「えぇ!?」
ストローから口を離した彼女は、顔を真っ赤にさせる。
「ないのか」
「な、ないよ。カレシなんて作ってこなかったし」
「そいつが好きだから?」
「うん」
「そっか。随分と長い片想いみたいだね」