カタヲモイ、解消シマス。


「それだけでいいの?」


僕からアドバイスを聞いた青葉は、目を丸くする。


「うん。君の幼なじみ、バスケ部なんだよね」

「そう……だけど。それで距離が近づくかな」

「疑うの?」

「えっ……いや……そういうわけじゃ、ないよ」

「君なら自然にその流れは作れるでしょ」

「うん。やってみる」

「あとは、日常会話でもしながらさ。まったり過ごしてみたらいいよ」


僕の言葉に、青葉がハッとする。


「そういえば最近、リョウと、ゆっくりしたことなかった。隣に住んでて誰よりも近いのに」

「彼女がいるから遠慮してた?」

「それも、ある」


君は甘すぎる。

欲望を満たすためにはズルさも必要なんだよ、青葉。


「今夜、効果が少しも実感できなければ返金する」

「え?……そんなの、いいの?」

「まあ。絶対にあると思うから。心配しなくていいよ」

「わかった。ありがとう。えっと……」


戸惑うように見つめてくる青葉。


「なに?」

「ごめん。名前聞いてなかったなって」

「好きに呼べばいいよ」

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