カタヲモイ、解消シマス。
翌日、夜。
僕は、普段着ないような高価なスーツを身にまとい、珍しく髪のセットもして、これまた高い靴を履きある場所にやってきた。
ちなみに髪のセットはマスターがやってくれた。
あのひと、なんでもできて器用なんだよね。
ほんとカタギじゃないと思うんだけどどんな人生送ってきたんだろうねえ。
薄暗く、青いライトで照らされた会員制のバー。
ここが彼女の担任である森川のいきつけの店だという情報を手に入れた。
基本的に一見さんお断りのようだがブラックカードを見せると中へ通してくれた。
ドアマンにはチップをやっておこう。
この手の店に入ることはたやすい。
自分の身分を相手より高く見せればいいだけさ。
もっとも、断られても入るけどね僕は。
「こんばんは」
おっと。
話しかける前に話しかけてきたよ、ターゲットが。