カタヲモイ、解消シマス。
「絶望を食らう悪魔、か。ほんとおもしれえ生き物だなお前」
「君の方がおかしいよ。こんなとこで喫茶店のマスターしてるような器じゃないでしょ」
「照れるな。褒めてくれてんのか?」
「まあ。ここのマスターじゃなきゃ、出会うこともなかったけどね」
「腹減ってないか。飯作ってやってもいいぞ」
「とびきりの絶望をくれるの?」
「バーカ。マスター特製のナポリタンだ。お前好きだろ」
どんなことにも動じないこの男を絶望させるなんて難しいだろう。
だからこそ、いざ手に入れることができたら絶品には違いないけれど。
「なんの栄養にもならないけどね」
「素直に食いたいといえ」
「たべたい」