カタヲモイ、解消シマス。


「少なくとも悪魔と人の間に命が宿ったなんて、聞いたことないよ。ミルク出す牛に欲情するみたいなもんだから。人間に食欲湧いても恋愛感情なんて湧かない」

「悪魔のお姉サンとは避妊しなくていいわけか」


君って人は。


「僕は、そんなことするなら寝てたいかな」


どうしてみんな恋したがるんだろうねえ。


人肌が恋しいなんていうけど。

いらないよ、そんなぬくもり。


「ああ。思春期終わった?」

「そんなのないし」

「絶賛中二病みたいなやつが?」

「コロスよ」


本気出せばマスターなんて一秒で殺せる。


ずる賢くて、きっと普通じゃない人生を送ってきたであろう君は、人間の中では強い方なんだろうけどさ。


知ってるよ。


君がそのエプロンの下に物損なもの隠してること。


どこから手に入れたのかわかんないけどさ


それでも、君はただの、人間でしょ。


「おー、こわいこわい」


相変わらず僕を全然怖がっていない。


ただの人間、ではないか。

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