カタヲモイ、解消シマス。



駆けつけた先は、

そこから一キロほど離れた

古びたマンションの一室だった。


「……青葉?」


ベッドの上に

下着姿でぐったりと寝かされている青葉がいる。


いや、寝かされているのか?


「青葉」


息はしているのか?


「お前どこから入ってきたんだよ」


明るい髪色のチンピラが肩を掴んでくる。


「うるさい。どいて」

「ンだとこの……」

「ああもう面倒くさい」


長く伸ばし固めた爪で、男の片腕と片足を切り落とした。


「なっ……」

「あとで遊んでやるさ。それまで生きていられたらのハナシだけど」


止血しなきゃすぐに出血多量になるよね。


「お前……ナニモノなんだ……」

「知ってどうするの。もうじき死ぬのに」


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