カタヲモイ、解消シマス。
君は僕に関わると幸せになれない。
そう、思っているのに。
「そう、ですか」
――君に、僕を思い出して欲しくなっている。
もう、それは永遠に叶わない。
ただの、馴染みの店の常連客。
それ以上にもそれ以下にもならない。
たったそれだけのことが
(こんなにも苦しいとは思わなかった)
「パンケーキ食べますか?」
「はい! マスターさん」
なぜか僕の前に座る、青葉。
ガラガラの店内で相席なんて頭おかしいんじゃないの。
どうして僕をじっと見るの。
「お待たせしました」
大きなパンケーキが青葉の前に出される。
パンケーキよりそれに乗ってるフルーツやクリームの比率が大きいの本当に意味不明なんだけど。
「女の子ってさ。よくそんなモンスターみたいなの食べられるね」
「それが女の子という生き物なのです。苦手な子もいますけどね。わたしは甘いものを食べているのが至福のひとときですね」
「へえ」
なんで僕は君を遠ざけたあとも
また君とこんな風に過ごしているのだろう。