JKのアタシが異世界転移したワケなんだけど、チートなのは相方の方でした
第2話 『私は貴女のモノです』
どなたかッ!
どなたか、飛行石をお持ちの王位正統継承者の方はいらっしゃいませんか!?
もしくは、夕飯に肉団子を買って親方に届けてる最中で空から降ってきた少女をナイスキャッチできる、自称『親方の拳骨より硬い』頭部を持った少年はいらっしゃいませんか!?
なんなら、アベ●ジャーズでもいいから!!
いるならアタシを受け止めてッ! え? いない? そうですか……。
現在アタシと何処の誰だか知らないイケメンさんは、爆撃機から落された無誘導爆弾の様に真ッ逆さまに降下を続けている。
地表がどんどん近づいてくる。
眼下に広がっているのは、緑一色の広大な森林。
こんな状況でなければ、とても綺麗なパノラマビューだ。
木に引っかかれば、もしかしたら助かるかも……いやいや、無理だ。
この速度で木にぶつかったら良くて串刺しになるか、ぶつかった衝撃で骨が砕けて身体がバラバラになるだろう。
何て壮絶で悲惨な最期なんだ。
考えるだけでもゾッとする。