Short stories
そんな思いが沸き上がるが、確かにあの頃の私はこうちゃんへの恋心を悟られないように必死だったかもしれない。

「光輝からお姉ちゃんの事聞かされたから、少しでも光輝の為に何かできないかなって思って、私と付き合ってることにしたら、寂しくなって光輝のこと意識するかもって提案したの……もちろん光輝はバカなこと言うなって笑ってたんだけどね……」

そこまで聞いて私は呆然とした。
自分のせいでここまでこじれたのかもしれないが、二人を思うならもう少しましな嘘をついてくれればよかったのに……。

そんな思いが頭を過る。
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