お前なんか×××!!!
「え、いや、なんで」
「あぁ、もう、うるせえなぁ」

気だるそうにそう言った仁は、プレゼントの箱を取り上げると、勝手にリボンを外し、それを開けた。

箱の中から出てきたのは、プラチナのネックレス。チェーンの先には、かわいいリボン形のチャーム。そこには誕生石があしらわれていて。

呆然とする私の前に来た仁は、迷うことなく腕を回して、サッと付けた。

「…ん、んー、」
「な、何よ?」

「…似合ってんじゃん」
「///?!」

その笑顔の破壊力と言ったら、ない。

全身の血が、顔に一気に集中した。

「…ばか、何真っ赤になってんだよ?」
「う、うるさい!」

「ちょっとは、俺の事、男だって意識したんじゃねえ?」

…え。

「ま、せいぜい俺のこと考えて、寝不足にでもなれ」

律儀にも、終わった食器を流しに持っていった仁は、そのまま部屋を出ていく。

「ちょっと、仁?!」
「バカ楓、おやすみ」

帰っちゃった。

私はいなくなった部屋の中、仁がくれたネックレスを見る。

「…バカはどっちよ、もう」

…その夜、仁に言われた通り、仁の事ばかり考えて、眠れなかった。
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