お前なんか×××!!!
自宅に戻った私は、宣言通り、食べるかは分からないが、仁の夕食を準備すると、お風呂に入り、髪を乾かすと、ベッドに寝転んで、仁にLINEした。

『遅くまでお疲れ様。大変なことが多いと思うけど、仁のペースで頑張って』

しばらく仁からの返事を待っていたが、いつの間にか、寝てしまっていた。

…。

「…たく、布団も被らずに寝やがって。風邪引くぞ」

深夜、仕事を終えた仁が、私の部屋を訪れていた。

私に布団を被せてくれて、優しく私の頭を撫でた。

それが心地よかったのか、私は目をつぶったままふにゃりと、笑った。

仁は気持ちが溢れだし、私の唇にソッと口づけた。

少し顔を話すと、眠る私に話しかける。

「この仕事が終わったら、ちゃんとするから。それまでもう少し待って。大事な言葉は、俺が言わなきゃダメだから」

それから仁は、私が用意した夕飯をしっかり食べ、食器を片付け、部屋を出ていった。

…朝、目覚めると、いつの間にか被った布団を不思議に思いながら起き上がると、テーブルの上の置き手紙に気づいた。

『旨かった』

たった一言。

でも、そうしてくれただけで、こんなにも嬉しい。

次は何を作ろうか?そんなことばかり考えてしまう。

それから週末まで、顔を会わせることはなかった。

…日曜日の朝、目の前で、顔を会わせて驚くことになるとは思わなかった。
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