お前なんか×××!!!
土曜の夜も、接待に付き合い、帰った私は、何時ものように仁の夕食の準備をして、早々に眠りについた。

…日曜日の朝、今日は何の予定もないので、いつまでも寝ていた。

…昼前、ようやく重い瞼を開けると、目の前に仁の無防備な寝顔が飛び込んできて、一気に覚醒する。

合鍵を渡しているのだから、いてもおかしくない。

でも、仁はちゃんと部屋着だ。

一度、家に帰ってからきたのか。まぁ、隣の部屋だから簡単なことだ。

まだ、スヤスヤと眠る仁の頭を静かに優しく撫でると、とても幸せそうな顔をするので、しばらく撫で続けた。

…そして、やっと、仁が目覚める。

「おはよー、仁」
「ん、んーー」

まだ眠そうな仁が可愛く見えて、思わず顔がほころぶ。

「…なんて顔してんだよ?」
「え?どんな顔?」

「そんな顔してたら襲うぞ」
「へ、ひゃあ!」

ぎゅうぎゅう抱き締められて、私はもがく。

仁は面白いのかなかなか止めてくれない。

「仁苦しい!」

その言葉に、ようやく手が緩んだ。

「今日はおやすみ?」
「日曜日くらいはな」

「大変だね。でも、仁はよくやってるって聞いたよ」
「…ほどほどだけどな」

「照れちゃって」

私はクスクス笑う。

「お前の晩飯のおかげで頑張れてるから」

思いがけない言葉に、ボッ顔が赤くなる。

それを見た仁は、してやったりの顔をしたけど
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