お前なんか×××!!!
二人で過ごせていたのはほんの数時間。

でも、それだけで気持ちが前向きになる辺り、私がどれだけ仁に惚れ込んでいるのかわかってしまう。

そう思うと、苦笑いしかでなかった。

それなのに…

あの日以来、度々仁とあの綺麗な女性が一緒にいるところを目撃する人が増え、二人は恋人なんじゃないかと噂までたち始めた。

それでも、私は仁を信じて仕事だけに集中した。

…仁の加わったプロジェクトは無事に終わった。

これでやっと、仁に会える。

張り詰めた糸が、目の前の光景によって、切れることになるとは、思わなかった。

仁と綺麗な女性と仲良く歩いている。しかも、こちらに向かって。

私は一歩後退した。

その時だった。誰かにぶつかったのは。

「…楓ちゃん?どうしたの?」
「三神君」

顔面蒼白の私を見て、三神君は思わず私の肩を掴んだ。

三神君はその理由が直ぐにわかった。

私の後方から、仁達が歩いてくる。

三神君の怒りは、頂点に達した。

私の肩から手を離し、仁達の方に向かって歩き出す。

その顔はとても怖い。

私は嫌な予感がして、三神君を止めようとした。

その時だった。

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