お前なんか×××!!!
「ちょっと、何?突然?!」
「シケタツラしやがって」

ボンッとベッドに放り投げられた。

「もう!イッタイナ!ちょっと?!」

私の横に寝転がると、私を抱き抱えて目を閉じた仁。

「いい抱き枕だ」
「誰が抱き枕だって?」

「楓に決まってんだろ?」
「私は抱き枕じゃないし!」

「あーもー、うっさい黙れ」
「仁!」

「何も考えないで寝ろ」
「…」

私が突然黙りこんだので、仁は私の顔を覗きこんだ。

「どうした?」
「私と居て、飽きない?」

「は?」
「私と居て、息苦しくならない?」

「何なんだよお前は」
「うん、ごめん、やっぱり何でもない」

「情緒不安定か?」
「いいってば、寝よ」

私はぎゅっと目を閉じた。

「バカだな。…お前と居て、飽きることはないし、息苦しくもならない。むしろ、その反対だ」

私は小さく目を開けた。

仁はクスッと笑うと、私を抱き締め直した。

「俺は今が幸せだ」

…まもなくして、仁の寝息が聞こえ始めた。

「…私も幸せだよ」

小さな声で呟くと、私は眠る仁のほほにソッと口づけた。
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