お前なんか×××!!!
それからと言うもの、週の半分は、友美とあちこちプレゼント探しに歩く日々。

仁との時間をないがしろには出来ないので、もう半分は、仁と過ごしつつ、欲しいものを探している。

「…お前さ」

夕飯の支度中、仁が私に声をかけてきた。

「んー?」
「友美と毎日出歩いてるみたいだけど、何してんの?」

「えー?うーん、食事に行ったり買い物したり?」

当たり障りのない言い訳をする。

「合コンとか行ってんじゃないのか?」

野菜を切る手が止まった。

「今、何て言ったの?」
「だから、合コン」

ダンッ!と、包丁をまな板に勢いよく落とした。

仁は目を見開いた。

「私がそんなことすると思ってるの?」
「お前優柔不断だし」

「…帰って」
「は?」

「仁なんかに、あげる夕飯はない!」
「な、おい!」

イライラして、私は仁を部屋から追い出して、鍵をかけ、チェーンもしっかりかけた。

「ふざけんなばか…私は仁の事しか眼中にないっちゅうの」

私は悔しくて、流れそうになった涙を流すまいと、ごしごしと目を強く擦った。
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