お前なんか×××!!!
俺は夢を見た。昔の事を。

今日も遅刻ギリギリで目を覚ました、高校生活のある朝。

バタバタと身支度を済ませ、慌てて家を飛び出した。

走って走って走って。

学校近くまで来たときだった。

後ろからの足音にチラッと振り返ると、楓も寝坊したのか、必死に学校まで走っているではないか。

似た者同士とは、この事か。

俺は可笑しくて、クスッと笑う。

「仁!危ない!」
「…は?」

楓の声が聞こえたと同時に、顔をあげると目の前に大きなトラック。

逃げる間もなく静止していた俺の腕を引っ張ったのは楓だった。

俺はその勢いに後ろに倒れ、その弾みで楓は車道に押し出される形に。

「楓!!」

トラックのブレーキ音。

楓の姿が、トラックの下に消えていった。
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