届かない想い・愛される喜び
い🐾🐾花恋

花恋・・・(赤ちゃんの頃)

目を開けると
いつも
長いまつげ
大きな瞳を
キラキラさせた
男の子の顔があった。

私が目をあけると
すごく喜んでいた

そんな彼が大好きだった。

はじめは、お兄ちゃんとして
小学何年生からだったか
海音お兄ちゃんをみると
ドキドキしたり
胸が苦しくなったり
するようになり

一日中、海音お兄ちゃんの事を
考えたり・・・・・と

これが‥‥‥“恋”‥‥

毎年、パパと洋二おじさまと
海音お兄ちゃんに
チョコをあげていたが
自分の気持ちがわかってからは
海音お兄ちゃんには、
手作りのチョコをあげるようにして
ラッピングも自分で行った。
パパは、自分も手作りが
良いと言っていたが
パパは、ママから貰うように言った。

あんなに、ニコニコしながら
もらってくれていたのに
段々と迷惑そうな顔をして
「花恋、チョコだろう
俺出掛けるから
部屋においといて。」
と、言われるようになった。

はじめは、お兄ちゃんも忙しいんだと
思ったが、女の人と
腕を組んでいたり
手を繋いでいたり
キスをしていたり
そんな姿を見ることも多く

私の事は、ただ、ただ
迷惑なだけなんだとわかったが
諦めることができなかった・・

高校生になると
バイトをして
バレンタインは、手作りチョコを
誕生日には、ネクタイとタイピンを
海音君の机の上に置いた。

その時、海音君から
「自分にこんなことするより
年相応の人をみつけて
あげた方がよい。」
と、言われた。

海音君に中々会えない中
初めての電話に
喜んだのもつかの間だった・・・

わかっていた迷惑なんだと
だけど、わかっていても
ショックで
一日中泣いてしまった。

ママと咲桜ちゃんが
心配して、ずっと慰めてくれた。

咲桜ちゃんは、息子の海音君に
怒っていたが
「私が勝手に好きになって
勝手にチョコやプレゼントを
渡していただけだから」
と、伝えた。
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