届かない想い・愛される喜び

そんな私にも・・・今 恋人がいる。


海音君の事をいつまでも引きづり
中々、心から出ていかなくて
あんな風にしか、相手にされなかったのに
嫌われていたのに
それでも、海音君が心の中に
居座っていた。

だって・・・・ずっと
好きだった(物心ついてから)
本当に大好きだった人だから・・・

パパに、小さいとき
海音君が
「花恋をお嫁さんにほしい」
と、言っていたんだ
と、聞いてから
勝手に私は海音君のお嫁さんに
なるんだとずっと思っていた。

だが、それは・・・海音君が・・
小さいときの話しだった。

イギリスに引っ越してからも
海音君を引きずり
男性に告白されてもずっと断っていたが

大学三年の時に
私がモデルをやるきっかけの
コンテストの後
今、所属している会社の副社長から
声をかけられた。

彼は、
イーサン・ベネット(Ethan・Bennet)
イーサンは、30才(現在)

お兄さんのルイスが社長さんだ。

ルイスは、頭が切れるしやり手。
イーサンは、社交的で営業向き
だから、イーサンは副社長として
会社の為に世界中を動き回っている。

ルイスもイーサンも
身長が高く
190センチ前後ある
その上、体も鍛えあげられ
顔も整っている為
彼らの回りには
いつも沢山の女性がいるほど


そんな、イーサンから告白されたが
どうせ、冷やかしだと思い
避けて相手にしなかった。

私の中には、
相手にされなかったが
海音君がいたから・・・

だけどイーサンに無理やり
携帯番号を聞かれ
毎日電話で話すようになり
その何気ない会話が
とても楽しくて
私は、イーサンからの連絡を
待つようになって行った。

大学四年の頃に
イーサンに再度告白をされた。

イーサンは、
「花恋の心に誰かがいるとしても
俺の気持ちは、変わらない。
だから、俺に愛されて大切されなさい。」
と、言ってくれた・・・

恋に自信のない私・・
それに、私の中に誰かいるなんて・・

私は、言い訳ばかりで・・
「イーサンは、日本人が珍しいだけだよ。」
「俺は、世界中を回っているよな」
「そうだけど。
イーサンは、巨乳のお姉さまが
好みだったじゃない。
私は、ナイスボディじゃないし
イーサンは、
ただ、日本から来た年下の子が
珍しいだけだよ。」
と、言うと

「·····················」

それに対して何も言い返さない
イーサン、無言と言うことは
やはり、私の言っていることは
間違いじゃないんだ········
珍しいだけ·······か······

その場を去ろう········と

どうして、私は愛されないんだろう
と、思いながら・・・
一歩踏みだす

すると、いきなり手首を捕まれ
驚いて、振り向くと
怖い顔をしたイーサンがいて
「そんなに、俺が嫌いか?
そうなら、二度と近づかない。」
どうして、そんなことを
言われるのかわからずにいると
「嫌なら、嫌だと言えば良い
俺の過去を使う必要はないだろ」
「過去?」
「うん?‥‥違うのか?」
「イーサンの過去?」
「なにか、どうも
話が、あっていないような気がする
カレン、きいても良いか?」
「うん?」
「カレンは、俺が嫌いだから
色々、言い訳をしているのか?」
「イーサンを嫌う?
嫌いじゃない。
ただ、私みたいな子が
イーサンは、珍しいだけだと。」
「カレンが知っているように
俺は、恋多き噂があった。
だけど、カレンにあってから
誰ともそうなっていない。
過去の事を言われて嫌われるなら、
俺にはどうすることも出来ない。」
「ちっ、違う、
そんなことを思ってない。
私、胸もないし
スタイルも良くないし
女としても色気?もないし
と、思っただけ。」
「ふふん・・じゃ
かれんプリンは、俺が嫌いで
色々、言っているわけではなく
自分に自信がなくて
言っていると?!」
コクコク、私が頷くと
「じゃ、改めて、カレン。
俺は、カレンが好きだ。
俺と将来を踏まえて付き合って下さい。」
と、言った。
私は、
「私で、いいの?
   本当に、いいの?本当に?」
と、言うと
抱きしめられて
「そうだ。カレンがいいんだ。」
と、耳元で囁いて
おでこに口づけをされる
花恋は、真っ赤になりながら
「う〜んっと、
   よろっ、宜しくお願いします。」
と、言うと
「ほんとだな。ほんとなんだな。
もう、手放してやれないからな。」
と、ギュっと抱きしめる
イーサンの腕の中でコクンと
頷くと
「契約成立。」
と、言われて
唇にキスをされた。

湯気がでるんじゃないかと
思うほど真っ赤になる
私を笑いながら
「可愛い」
と、連発するイーサンに
ムッとして、離れようとすると
直ぐに捕まって
「和真さんに報告する。」
と、家へと連れて帰られた。
< 9 / 48 >

この作品をシェア

pagetop