彼・・・私の天使。
プライベート
1
えっ? どうしよう……。間もなくチャイムの音。
「僕です。瞬です」
ドアを開けた。目の前に天使の笑顔。部屋に入って、すぐに抱きしめられた。
「会いたかった……。体、大丈夫なんですか? どこか悪いんですか?」
「ううん。ただの二日酔い。昨日、女医の玲子と飲み過ぎただけ」
「な~んだ。良かった。安心した」
「説明しようと思ったら電話、切っちゃうから」
「でも二日酔いのお陰で、あなたに会えた。すごく得した気分。もう限界だったから」
「きょうは早いのね。もう帰ってたの?」
「うん。それに明日も撮影休み。地方にロケなんだけど僕の役は、そこには行ってない設定だから。明日、お店お休みでしょう?」
「うん。そうだけど」
「明日の夜までここに居ていい? 泊めてください」
「隣りで眠ってくれるの?」
「ううん。今夜は眠らせないから覚悟して」
「もう」
彼と私は半年分の空白をすべて取り戻すかのように愛し合った。