【超短編】壁
―00―
どこかに、超えられない壁があった。


僕には決して超えられない壁だって、諦めていた。


あの時、君が遠くに感じられたから、つい口にしてしまった。



-僕はこの壁を越えてもいいかい?-



口にするのは、簡単だ。


ただ、壁を越えるには、色々と準備がいるのだ。


僕は、本当にこの壁を越えようとしていたのか?


壁を越えた後は、一体どうするつもりなんだ?




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