【超短編】壁
なんの由縁か、高校も、僕たちは一緒で(別に示し合わせたつもりは一切ない。)、君の話は、殆ど別の男の話になっていた。


そして、二度目の衝撃。




君に彼氏ができた。




君が小学生の時あこがれてた、サッカーを、今度は応援する側になると、報告を受けた。


そのとき、本当に、煮えきれない気持ちになったのを覚えている。


悔しいとか、腹が立つとか、残念だとか…。


言葉では言い表せない気持ちだった。




「良かったな。」



そう、言うのが精一杯だった。


結局、1年持たずに、二人は別れた様だ。


だけど、その間にあった事も、僕は聞いていた。


それは、もう僕の全く知らない君だった。


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