上司との同居は婚約破棄から
18.思ってもみなくて
「内田はどうなんだ。
俺はお前の婚約者が浮気した相手と恋人だった。
俺がちゃんとつかまえていれば浮気しなかったかもしれない。
もしくは結婚していれば2度目はなかったかもしれない。
そう思って憎いとは思わないのか?」
そんなこと、、。
そんなこと、思いもしなかった。
しかも2回目って、、。
「今回も晴真は美咲さんと浮気したんですか?」
「あぁ。
焼け木杭に火がついたって言ったか。」
違和感を感じて質問をした。
「誰に……聞いたんですか?」
「美咲に。」
私は言葉を失った。
まだ、高宮課長は美咲さんのことが好きで関係は続いていたんだ。
可愛い部下だと思っていたと言われて、何を舞い上がっていたんだろう。
高宮課長は溜息を吐いて私の脳内の考えを否定した。
「勘違いするな。
向こうが勝手に連絡してくるだけで俺に気持ちはない。」
「嘘。」
「嘘じゃない。」