あなたは私の太陽だった
第1章

桜ヶ丘高校

ジリリリリリリリリリリ・・・・・

目覚ましの音で目が覚める。んー。まだ眠いな〜。でも、起きなきゃ!

私は布団から身体を起こして、大きく伸びをする。

そして時計を確認すると、時刻は5:30。

うん、まだまだ間に合う。

私は、パジャマを脱いで、ハンガーから真新しい制服を取り、カッターシャツに袖を通しボタンをはめ、スカートの中にシャツを入れる。

ハンガーからネクタイを取り、全身鏡の前に立って、ネクタイを襟に通して、鏡の前で綺麗に出来ているかを確認する。

「よし!バッチリ!」

今日から、桜ヶ丘高校1年生。春休み中ずっと楽しみにしていた。

私は、洗面所に言って腰まで伸びた髪に櫛を通す。

いつもは二つに結ぶところだが、最近、親友に「髪を下ろしていた方が似合っている」と言われたため、今日から下ろして学校に行くことにした。

私はリビングに向かい、椅子にジャケットを掛ける。

隣の椅子にかけてあるエプロンを取り、身につけて、キッチンに向かった。食器棚から桃色、青色、黄色、黄緑色の4つのお弁当箱を用意し机に並べる。

桃色は私の。

青色は、私の部屋の右隣の部屋に住んでいる神西園楓くんの分。

黄色は、私の部屋の左隣の部屋に住んでいる篝月向日葵ちゃんの分。

黄緑色は、向日葵ちゃんの部屋の隣に住んでいる三日月雅くんの分。

いわゆる幼馴染だ。

毎日私を含めて4人のお弁当を作るのは毎朝の日課。中学生1年生の頃から続けている。

楓くんと、向日葵ちゃんと、雅くんっていうのは、私の幼馴染で、とっても大切な人。

楓くんは、とっても頭が良くて、サッカーが得意な男の子。少しやんちゃだけど友達思いで、優しいの。

向日葵ちゃんは、とってもオシャレで、私と一緒にバスケをしている女の子。とってもモテモテで、雅くんの彼女さん。私はひまちゃんって呼んでる。

雅くんは、楓くんと同じでサッカーが得意な男の子。やんちゃな楓くんをいつもフォローしてくれる。向日葵ちゃんの彼氏なんだ。

私はそんな3人に囲まれて、今までの人生16年間のうち、実に10年間を一緒に過ごした。

私も含め私たち4人は少しみんなより勉強とスポーツが出来た。

今年入学する桜ヶ丘高校の入試試験は、私が1位、楓くんが2位。向日葵ちゃんが3位。雅くんが4位という好成績を残した。

そして今日はその桜ヶ丘高校の入学式。記念すべき1日目だ。

私は冷蔵庫から、お弁当の材料の、卵、野菜、ウインナーなどを取り出し、お弁当を作り始める。中学1年の時から続けている日課だ。もうだんだん慣れてきた。

4人分と言っても一つのおかずを一気に作って、お弁当箱に詰めるという単純作業だ。
そこまで時間もかからない。

私がなんで4人分作るかと言うと、3人とも両親が共働きで忙しく、それに私は少し料理がうまいため、喜んで3人とも食べてくれる。

3人とも私をよく気遣ってくれているからそれのお礼も込めて、中学校1年生の頃から作るようにした。

私はすべてのおかずを4つのお弁当箱に入れ終わると冷蔵庫から今日の朝ごはんの材料を取り出した。

お味噌汁には味噌と人参と玉ねぎ、あげ、豆腐くらいかな。

材料を手際よく切って、鍋にお水を入れてコンロの火をつけて、味噌を溶かす。その間に炊飯器で昨日のうちにたいておいたご飯を混ぜる。

お味噌汁の鍋の方が味噌を全部溶かしきれたら、切っておいた人参と玉ねぎ、あげ、豆腐をお鍋の中に入れる。グツグツしてきたらもういいっていうサインだから、お鍋の中にある具がちゃんと火が通っているかどうか確かめてみる。

「うん!いい感じ」

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