あなたは私の太陽だった
私たちは学校に行くまでの通学路で、たわいもない話をしながら歩く。

ひまちゃんが私に言ってきた

「ヒナは学年トップ入学かぁー。」

「でも、ひまちゃんも三位でしょ?今回はたまたま私が一位になっただけだよ〜。」

私たち四人は中学生の時からたまに順位は変わるが、トップをあまり譲らなかった。

順位が変わると言っても、私たち四人が一位から四位の間を言ったり来たりするだけで、毎回一位は私たちの誰かだった。

それに、私たちは何故か、小学生の時も中学生の時も四人クラスが離れたことがなかった。だから、中学生の時は私たちのクラスはいつもトップだった。

すると雅くんは私の隣を歩きながら言った。

「でも、ヒナはだいたいいつも一位だよね。」

「そうかな〜?」

すると楓くんが私と雅くんのあいだに入ってきて

「俺、ヒナの点数と一点差で負けた〜」

すると、雅くんは笑いながら嫌味のように言った。

「僕はだいたいいつも四位だしなぁ〜。二位をキープできる楓はすごいよ」

「おい。俺がヒナを越せないっていう嫌味か?」

「ん?何のこと?」

「まぁまぁ、二人とも〜」

そんなたわいもない話をしている間に桜ヶ丘高校の正門までたどり着いていた。

すると正門の付近がざわついて誰かが話し始めた

「あれってさ!入試トップ4の幼馴染四人組だよね!?」

「一位の明堂院雛菊ちゃん!?」

「あれ神西園楓くんだよね!?」

「隣にいるのって中学時代から顔面偏差値たカップルで有名な三日月雅くんと篝月向日葵ちゃんでしょ!?」

「あの子達って小学校の頃からの仲なんでしょ?」

「やば〜。かっこいいのと可愛いのが揃ってんじゃん!」

なんて言ってるかはよく聞こえないけど、やっぱり、なんかざわついてるよね?

「か、楓くん・・・・・」

私は下を向いていた顔を上げて斜め前を歩く楓くんを見上げた。

「ん?」

「私たちなんか言われてる?」

楓くんはしばらく考えて私に聞こえるくらいの声で言った。

「俺たちは堂々としてればいいんだよ!」

すると隣から雅くんとひまちゃんが言った。
「そうそう!気にしなくていいの!」
「別に悪いように言われてるわけじゃないし。」

「うん。」

私たちはざわつく人混みの中を歩き、クラス発表の表を見に行った。

すると、背の高い雅くんが私たちの名前を見つけて言った。

「あっ。あったよ。」

「え?俺の名前あった!?」

「あたしのは〜?」

「私のあったかな?」

私たちは雅くんに聞くと

「僕も楓もヒナもひまも、全員一年C組。よかったね。今年も全員同クラ。」

「やった!」

「よかったぁ〜。今年も楓くんたちと同じクラス!」

「やったね!ヒナ!」

私たちが喜んでいると、後ろでも喜びの声が聞こえてくる。

楓くんは私たちの方に向き直って

「そろそろ教室行こーぜ!」

「うん!」

私たちは駆け足で教室に向かった。
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