キミに降る雪を、僕はすべて溶かす




ああ・・・そうなんだ。
泣きたかったんだ、ずっと。


結婚しようって。
その言葉が。

こんなにも悲しかったんだ。


あたしは。

“妹”を抱いた責任を取ってもらおうなんて。
これっぽちも考えてなかった。



要らなかった。そんなのは。

負い目だとか、贖罪だとか。嘘も、誤魔化しも。

真実(ほんとう)のことを言って欲しかったわけでもない。



ただ。


あたしに降る雪をぜんぶ溶かしてくれるみたいな、ミチルさんのあったかい優しい笑顔がいつも傍にあれば。


生きていける。




それだけだった・・・・・・・・・。




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