キミに降る雪を、僕はすべて溶かす
刹那。ミチルさんの眼差しが歪んだ。泣きそうに見えた。でも微笑んでた。
赦さないでいい。そう言ってるみたいだった。
見えない十字架を、・・・もしかしたら罪を、その背中に独りで負って。
あたしには安らぎだけ与えて、ただ一緒に堕ちてくれさえすればって。
きっとその時は。
鳥籠の楽園で何も知らないまま、ミチルさんの微笑みに包まれながら堕ちて
くんだろう。
それで、いい。
そう望むなら。
ミチルさんが何者でも。
お兄ちゃんと淳人さんと、三人の間にどんな秘密があったんだとしても。
「・・・・・・りっちゃん」
呼んでくれる、この声があれば。
堕ちていけるから。
どこまでも、ミチルさんと一緒に。
たとえ雪に閉ざされた、冷たく凍りついたセカイでも。
あったかい、ぬくぬくの羽根布団みたいなミチルさんの腕の中で。
きっと幸せに笑って。
【完】
赦さないでいい。そう言ってるみたいだった。
見えない十字架を、・・・もしかしたら罪を、その背中に独りで負って。
あたしには安らぎだけ与えて、ただ一緒に堕ちてくれさえすればって。
きっとその時は。
鳥籠の楽園で何も知らないまま、ミチルさんの微笑みに包まれながら堕ちて
くんだろう。
それで、いい。
そう望むなら。
ミチルさんが何者でも。
お兄ちゃんと淳人さんと、三人の間にどんな秘密があったんだとしても。
「・・・・・・りっちゃん」
呼んでくれる、この声があれば。
堕ちていけるから。
どこまでも、ミチルさんと一緒に。
たとえ雪に閉ざされた、冷たく凍りついたセカイでも。
あったかい、ぬくぬくの羽根布団みたいなミチルさんの腕の中で。
きっと幸せに笑って。
【完】