キミに降る雪を、僕はすべて溶かす
本殿まで進むのにもけっこうな時間がかかり、それでもどうにかお賽銭を投げ込んで拍手を打つ。
神様どうか。今年も一年、二人とも元気で無事に過ごせますよーに。
ミチルさんが転勤になんかなりませんよーに。
早く仕事に慣れますよーに。リストラになりませんよーに。
えーと、それから。
ミチルさんが。幸せでありますように。
取りあえず、最初と最後のお願いだけでも聴いてください、神サマ。
しっかりと心を込めて祈った。
「りっちゃん、ずい分と熱心にお願いしてたね」
参道をまた戻りながら、ミチルさんが視線を傾げる。
「恋人が欲しい、とかそういうの?」
「あーそれだったら、魔法使いになりたいってお願いするー」
ケラケラと笑って誤魔化した。
叶わなくなったら困るから、ミチルさんには内緒だよ。
神様どうか。今年も一年、二人とも元気で無事に過ごせますよーに。
ミチルさんが転勤になんかなりませんよーに。
早く仕事に慣れますよーに。リストラになりませんよーに。
えーと、それから。
ミチルさんが。幸せでありますように。
取りあえず、最初と最後のお願いだけでも聴いてください、神サマ。
しっかりと心を込めて祈った。
「りっちゃん、ずい分と熱心にお願いしてたね」
参道をまた戻りながら、ミチルさんが視線を傾げる。
「恋人が欲しい、とかそういうの?」
「あーそれだったら、魔法使いになりたいってお願いするー」
ケラケラと笑って誤魔化した。
叶わなくなったら困るから、ミチルさんには内緒だよ。