キミに降る雪を、僕はすべて溶かす
そろそろ休憩も終了間近、鍵のかかる小さな倉庫兼、女子更衣室にお弁当箱を片付けに行く。
鏡も備え付けの三連ロッカーの一つがあたしに割り当てられてて、私物は全部その中だ。
トートを仕舞い、手早く化粧直しを済ませると、ふと棚に置いた長細いショップバッグが目に入る。
家から持って出るのかを正直ものすごく迷った。どこに置いてたって、渡したいと思ってる相手に渡せる気はしない。・・・会えないのに、どうして買っちゃったんだろう。
溜め息を逃す。
淳人さんに似合うと思った、グレーのネクタイ。ミチルさんと色違いの包装紙で包んでもらった。200パーセント、無駄で終わるのも分かってたのに。
今度は自嘲気味な息を吐いて。ロッカーの扉の鍵を回した。
鏡も備え付けの三連ロッカーの一つがあたしに割り当てられてて、私物は全部その中だ。
トートを仕舞い、手早く化粧直しを済ませると、ふと棚に置いた長細いショップバッグが目に入る。
家から持って出るのかを正直ものすごく迷った。どこに置いてたって、渡したいと思ってる相手に渡せる気はしない。・・・会えないのに、どうして買っちゃったんだろう。
溜め息を逃す。
淳人さんに似合うと思った、グレーのネクタイ。ミチルさんと色違いの包装紙で包んでもらった。200パーセント、無駄で終わるのも分かってたのに。
今度は自嘲気味な息を吐いて。ロッカーの扉の鍵を回した。