ビロードの背中
「・・・私、男の人とそうなるって思うと変に潔癖で。

シャワーを浴びないのか、

相手の手がきれいに洗ってあるか、

避妊してくれるか、

相手の家だったらシーツがきれいかと、か他にも色々・・・。」


「そっか・・。そりゃ大変だ。」


「このまま一生ヴァージンだったらどうしよう。」


「それはありえないでしょ。」

 
「・・・?」


「その心配は、僕が解決しますから。

・・・何てな。」


彼が左手を腰に当てて、右手を大きく上げた。



“ヒーローみたい。

・・・『ヒーロー』?”



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