ビロードの背中
■テニイレタモノ■

キンヨウビ

――月曜日。

出勤すると後輩達に給湯室に呼ばれた。

若い女性社員はこの給湯室で前日のデートの話をする。

上司に入れるお茶の準備をする間に。


最近はこのグループに入ることもなくなったが、

昔は嘘をつくのに大変だった事を思い出した。

デートコースならまだしも、セックスの話は見栄と嘘で頑張った。

でも、

「先輩の彼はどうですか?」

とか、

「先輩、どうしたらいいですか?」

何て時には本当に困った。

もちろんヴァージンとは言えなかったし、

経験豊富な後輩達に逆に勉強させてもらった。


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