ビロードの背中
今日のように冷たい事務的な彼を、私は見たことが無い。
彼は見抜いている。
ロストヴァージンの為だけに、彼を利用することを――。
“こんなロストヴァージンでいいの?
・・でも戻りたくない。
戻りたくなければ、彼に従うしかない――。”
私がシャワーから出ると、彼が続けて入った。
「――少し寒いから、先にベッドに入ってていいよ。」
彼のシャツは長いけど、私の足はほとんど出ているので冷えてきた。
だからって・・
何だかベッドに入れない。
なんとなく、パソコンの椅子に座って彼を待っていた。
彼は見抜いている。
ロストヴァージンの為だけに、彼を利用することを――。
“こんなロストヴァージンでいいの?
・・でも戻りたくない。
戻りたくなければ、彼に従うしかない――。”
私がシャワーから出ると、彼が続けて入った。
「――少し寒いから、先にベッドに入ってていいよ。」
彼のシャツは長いけど、私の足はほとんど出ているので冷えてきた。
だからって・・
何だかベッドに入れない。
なんとなく、パソコンの椅子に座って彼を待っていた。