ビロードの背中
新プロジェクトが始まり1ヶ月が経った。

仕事の順調もだが、部下からの私への上司としての評価がとても高かった。

私は以前の評判があまり良くなかったらしい。


全ての評価に「思ったより」が付くのだが、

仕事の指導や相談はもちろん、流行の話、

芸能人の話、そして男の話まで・・・。

いわゆる話せる上司と言う事で、上々だった。



”ロストヴァージン”が私の心に余裕をくれた。


松永からも、

「係長、最近めっちゃ評判いいですよ。

なんか私、ヤキモチです。

私以外に『姉さん』と呼ばせないで下さいよ。」


プロジェクトチームに入っていない松永は、

”一番の仲良し”を主張し、さらに続ける。


「最近忙しすぎて泊まりにも行けなくなった。


・・レンタルショップの右の席の男の子に忘れられちゃう。」




< 152 / 201 >

この作品をシェア

pagetop