ビロードの背中

カノジョノナカノカレ

今週末は住吉が会社の研修だった為、

私は久しぶりに土日を自宅で過ごそうとしていた。

“DVDが見たいなあ・・・。

でも・・・。”

本当は、DVDは心の中の言い訳。

私は彼との事が常に頭の中にあった。

問題を先延ばしにして、ごまかしてきた・・・。



もう、ロストヴァージンから半年以上の日が流れ、

彼も私の事など忘れてしまったかもしれない。

もう、私の顔なんて見たくもないかもしれない。

ただ・・私には、あの日から罪悪感が付きまとっている。



『その後、俺と姉さんはどうなる?』

友達のままと答えたら、相変わらず友達なままで、彼は私を抱かなかったと思う――。




< 165 / 201 >

この作品をシェア

pagetop