ビロードの背中
彼はあまりにも予想していなかった展開に、

驚いた表情のまま私を見つめる。



「・・大丈夫。心の準備すぐするから。

大丈夫。続きできるから。

――あっ、出来ればベッドのほうが・・・。」


「・・・姉さん。

取りあえず、落ち着こう・・・。」



彼は私を、クッションとも座布団とも呼ぶような物に座らせた。

さっきの強引さはどこへやら。

お年寄りの手を引くように・・・。

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