ビロードの背中
駅に着いて、何だかヤケ食いしたくなった。

洋菓子店に寄り、ケーキを2個とプリンアラモードをひとつ買った。



家に着くと、部屋着にもならずビールを開けた。

そして、食器も出さずケーキを手づかみで立て続けに2個 口に運んだ。

ビール1本にケーキ2個。


すごい組み合わせであっという間に食べてしまった。



・・・落ち着いてきた。

“さすがにプリンにはスプーンを出そう。”

なんとなく振り返ると、鏡の中で私が見ていた。


鏡の中の私が問う。


――さぁて、

どうする――?





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