ビロードの背中

「――そしたら彼女、水道の水、コップでゴクゴク飲んでさ。

いきなり脱ぎ始めて、下着だけになって。

俺も一瞬、何が起こったのかと思っちゃったんだけど。

彼女、俺の首に腕回してきて。

『何しに来たのか思い出した。』って・・・。



私も、彼に少しだけ怒った顔を向けてみた。

「――ほら、だから話したくないって言ったでしょ。

 髪の事は、俺も反省してるんだから・・・。」


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