ビロードの背中
返事の遅い私に、

「安心して。レイプしないから。」

――プッ。

私は思わず口に含んだお酒を吹き出した。


「姉さん、大丈夫?!」

――私は笑った。




「さあ、遅くなった。――帰ろう。」

私達は席を立ち、身支度を整えた。 
 
「姉さん、今日、俺が払うから。」



今日の彼は、本当に上機嫌だ。

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