ビロードの背中

ハナシタクナイ

「・・・では質問1。

どうして私にメールアドレス教えてくれたのですか。」


「・・・いい女だなあ、って思ったから・・。」


「――だめ!

本音トークなんだから、もっと詳しく褒めてよ。

時間はたっぷり。徹夜のつもりで聞くよ。」


「何? 詳しく褒めるって。」


彼の顔、そして、浴衣から少し見える胸がピンク色になった。


“あら、思いがけず純情なのかも。”


「ほら、褒めて褒めて。」


「本人前にして、キビシイなあ――。」

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