12月の春、白い桜が降る。
「あ!ひなたと冬郷じゃん!」

とりあえず一通り見ていくつか買い溜めをし、僕らは逸れ道で座って食べることにした。

そこへ三人の女子達が話しかけてきた。

その人達は全員僕とひなたの中学時代の同級生で、二人付き合ってたんだ〜とか、意外だね〜とか茶化してくるのに対して、

ひなたもそれに対しふざけて対応している。

こうしている姿を見ると、彼女がとてもあと一年も経たずに死んでしまうなんて思えない。

誰が見たってわからないだろう。

「二人とも幸せになんなよ!」
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