12月の春、白い桜が降る。
その現実を受け止めることが出来ず、私はその場で固まった。

昨日約束したばかりなのに。

ようが、私よりも先に、いなくなってしまうの…?

「どうして…」

考え無しに出た言葉だった。

どうしてようが、私より先に死ななきゃならないのか。
神様が私を嫌っているなら、私だけを不幸にすればいいじゃないか。
どうしてようまで。どうしてようが…。
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