12月の春、白い桜が降る。
それからようの怪我が治るまでの二ヶ月間、
私は死んだように、生きていた日々を送っていた。

毎日を適当に生き、なんのために生きているんだろう、とも思った。

ように会いたい。でも会えない。
会ったところで、ようは私を覚えていない。

そんな思いが常に頭から離れず、思い出しては、涙を流した。

学校やバイトでも、笑える回数が極端に減り、
もちろん、周りのみんなからも心配された。

でも、特に答える気にもなれずに、適当に返事をしていた。
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