雪のラブレター~先生、好きです~









「お、今日も早いな。間宮」



学校の正門の前で、声を掛けて来たのは担任の佐伯先生。


分厚いベンチコートを着て首から膝下まで身体が覆われてるが、寒そうにその場で足踏みをしている。



「…おはようございます」

小さく会釈をし、挨拶をした。


「いつも思うけど、足寒くないか?若さってやつか?」


足踏みをし、白い息を吐きながら佐伯先生が聞いてきた。


「寒く…」

「っと、こんなこと言うとセクハラって言われるよな。ごめん、ごめん」


¨寒くないです¨と答えようと思ったのに、言葉を遮られてしまった。




「教室、暖房つけといてくれよ?後、1時間ぐらいしたら速攻で教室行くから」


「…はい」




真っ赤な耳と、真っ赤な鼻。



私が登校してきたのは、7時15分。


何時から、佐伯先生は正門の前で立っているんだろうか?





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