旦那様は溺愛暴君!? 偽装結婚なのに、イチャイチャしすぎです



「私が仮の妻じゃなくても、助けてくれましたか?」



自惚れかもしれない。

けれど、そうだったらいいな、なんて願いを込めてたずねる私に津ヶ谷さんはこちらを見て一瞬驚いた顔をした。

そしてふっと笑うと



「さぁな」



そう誤魔化して、会社の方向へと戻って行ってしまった。



さぁなって、どっちなんだか。

知りたいのに、知ることはできない。

期待などないと思っても期待をしてしまう。



その度この心は、彼に翻弄されるんだ。





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