強気なサッカー選手の幼馴染みが、溺愛彼氏になりました
手には千春が置いていった手紙やカードがあった。これを見ながら寝てしまったのだろうか。
「千春………。会いたかったんだ。ずっとずっと。」
秋文は顔を寄せて、千春の頬にキスをした。
ふんわりと優しい千春の香りがして、鼻がジンッとして泣きそうになってしまう。
顔を近づけてわかったのは、彼女の顔には涙を流した後があった。
それを優しく指でなぞる。
「俺はお前を泣かせてばかりなんだろうな。寂しい思いはさせないって誓ったはずなのに。」
秋文は、千春の横に体を倒して起こさないようにギュッの体を抱き締めた。
柔らかくて、温かい………ずっと感じたかった千春の感触は、秋文を安心させた。
彼女の静かな寝息と、鼓動を聞きながら、秋文はしばらく穏やかで幸せな時間を堪能した。
そのうちに彼女に誘われるように、共に目を瞑った。