分け合う体温
ううんと、首を横に振った。

「私も。誰に聞かれても、好きな人は理人だって、はっきり言える。」

「本当に?」

「本当。」

「俺に、言わされてる感ない?」

「意地悪。」

一瞬、理人を睨んだ後、直ぐに私達は、笑い合った。


そして理人と一緒に、食卓へ戻った。

「あら。気持ち悪いの、治った?」

「うん。」

お母さんに、笑顔で言った。

「理人が、介抱してくれた。」

「まあ。本当に、仲がいいのね。あなた達。」

お母さんは、高校生にもなってと、呆れているようだ。


それでもいい。

「そうなの。私と理人、仲いいよね。」

「うん、まあ。」

曖昧な返事も、照れ隠しだって、知っている。


そう。

私と理人は、同じ罪を背負って、これからも愛し合って行くんだ。
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