分け合う体温
私達の番がやってきて、二人同時に観覧車へ乗り込んだ。
ゆっくりと上がっていく観覧車。
さっき乗っていたコーヒーカップが、小さくなっていく。
「なあ、由乃。」
「うん。」
「由乃は、高校卒業したらどうするの?」
私は、理人の目を見た。
「……大学に行くよ。」
「どこ?」
「地元の大学。」
すると理人は、深く息を吐いた。
「俺……高校卒業したら、薬科大に行きたいんだ。」
「薬剤師になりたいの?」
「ああ……」
初めて聞く、理人の将来。
「じゃあ、隣の県に行くの?」
「まだ、分からないけれど。」
しばらくの沈黙の中、観覧車は一番上まで来た。
「なーんだ。離れ離れか。」
泣きそうになるのを、必死に堪えた。
でも泣いちゃいけない。
理人の将来の為にも。
ゆっくりと上がっていく観覧車。
さっき乗っていたコーヒーカップが、小さくなっていく。
「なあ、由乃。」
「うん。」
「由乃は、高校卒業したらどうするの?」
私は、理人の目を見た。
「……大学に行くよ。」
「どこ?」
「地元の大学。」
すると理人は、深く息を吐いた。
「俺……高校卒業したら、薬科大に行きたいんだ。」
「薬剤師になりたいの?」
「ああ……」
初めて聞く、理人の将来。
「じゃあ、隣の県に行くの?」
「まだ、分からないけれど。」
しばらくの沈黙の中、観覧車は一番上まで来た。
「なーんだ。離れ離れか。」
泣きそうになるのを、必死に堪えた。
でも泣いちゃいけない。
理人の将来の為にも。