分け合う体温
理人は急いで、自分の部屋に行った。

私も服を着て、ベッドの中に入った。


しばらくすると、お父さんの剣幕が聞こえてきた。

「由乃!理人!来なさい!」

階段の下から、お父さんが叫んでいる。

「早く、来い!!」

何事かと思いながら、私と理人は部屋を出て、顔を見合わせた。

「来ないなら、こっちから行くぞ!」

「お父さん!」

慌てて、階段を駆け下りると、途中でお父さんに会った。


「どうしたんだよ、親父。」

声を掛けた理人の胸倉を、お父さんは掴んだ。

「これは一体、どういう事だ。」

お父さんは、一枚の紙きれを持っていた。

「説明しろ!!」

私は理人に近づくと、その紙きれをお父さんから、奪い取った。


『内田由乃と内田理人は、姉弟で交際している。』
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