あるパン工房より
今日も五種類くらいのイジメを受けて、やっと学校から出ることができた。
登下校のコースである商店街を歩きながら財布を見て思う。
「バイトしないと死ぬなぁ…」
最近勉強をするために学校にいっているのか、イジメを受けにいっているのかわからなくなってきた。
妹(のようなもの)が十人、弟(のようなもの)が八人いる。
と告げたのだが…
実は父親(のようなもの)が四人いて、母親(のようなもの)が二人いると告げていたら、入学式当日に退学させられていたんじゃないかと今でも思う。
僕の家が世間的には「施設」と呼ばれていることに気付いたのは六歳のときだった。
そして同居している悪の塊みたいな存在が自分と同じ境遇で、大人たちはクズなんだとわかるのも早かった。
昔はいた兄(のようなもの)たちもいつの間にかいなくなり、今は自分が年長者だ。
だがなまじ年長者のせいで弟妹たちから壮絶な略奪に合うせいか、今まで五百円以上の金銭を所持したことはない。
「二十三円てなんだよ…」
今日に至っては十円玉二枚と一円玉三枚のみ。
一時の癒しを求めていつも購入するコロッケさえも買えないのだ。
登下校のコースである商店街を歩きながら財布を見て思う。
「バイトしないと死ぬなぁ…」
最近勉強をするために学校にいっているのか、イジメを受けにいっているのかわからなくなってきた。
妹(のようなもの)が十人、弟(のようなもの)が八人いる。
と告げたのだが…
実は父親(のようなもの)が四人いて、母親(のようなもの)が二人いると告げていたら、入学式当日に退学させられていたんじゃないかと今でも思う。
僕の家が世間的には「施設」と呼ばれていることに気付いたのは六歳のときだった。
そして同居している悪の塊みたいな存在が自分と同じ境遇で、大人たちはクズなんだとわかるのも早かった。
昔はいた兄(のようなもの)たちもいつの間にかいなくなり、今は自分が年長者だ。
だがなまじ年長者のせいで弟妹たちから壮絶な略奪に合うせいか、今まで五百円以上の金銭を所持したことはない。
「二十三円てなんだよ…」
今日に至っては十円玉二枚と一円玉三枚のみ。
一時の癒しを求めていつも購入するコロッケさえも買えないのだ。