【完】妖と契約した少女は陰陽師と共に

俺の声は全く聞こえていないのか、こちらに見向きもせず、暦に吸い込まれるように近づいていく澪。

その表情はトロンとしていて、目を瞑りながら暦と唇を重ねる。

「くそっ…」

「ふっ…。何度でも言いますよ、澪は僕のもの。あなた達も見たでしょう?」

澪は操られている。
そう、分かっていても嫉妬で狂いそうになる。

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