今夜、色のない君と。



「だから違うって」


「めっちゃムキになってんですけど」



光世にいろいろ相談するっていっても心の準備が…。



当の光世は目をキラキラさせて、「そっかぁ……緒都もついに初恋かぁ…」と言いながらペットボトルのお茶を啜るように飲んでいる。



「だから違うって言ってんだろしつこいな」


「その態度が肯定してるんだって。今度紹介してな」


「はぁ……」



ああもう。


光世がこうなったらもうダメだ。



こっちが何を言ってもまるで無駄。



───キーンコーンカーンコーン



「さっ!あと2限だぁ!放課後何とか堂連れてってな!」


「文聖堂。覚えろよ」



僕の初恋がそんっなに嬉しいのか、あからさまにテンションが上がって鼻歌交じりでスキップをしている。


僕が言うのもなんだけど、はたから見たら正直ダサい。


まだ恋と決まったわけじゃないのに。


騒がしい幼なじみがいると静かな日々は年に1、2回だ。



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